2010年4月 平成22年度入学式
2010年4月4日(日)14:00~ 新入生:133名 博士課程前期課程:61名
平成22年度『入学式』が開催されました
理工学部全体の入学式が5号館アリーナで開催された後、下記の通り各学科別の入学式が会場を移動して行われました。
日時:2010年4月4日(日) 14:00~
会場:中央大学理工学部校舎5号館 5333号室
入学式会場
サークル勧誘風景
学部入学式
電気電子情報通信工学科入学式
中大電気同窓会 菱沼一夫会長の来賓挨拶
2010年度(平成22年度)入学式挨拶(要旨)
私は同窓会会長を仰せつかっている1959年入学、1963年卒業の菱沼 一夫です。
ようこそ中央大学理工学部電気電子情報通信科にいらっしゃいました。
皆さんとご父兄各位に本科への入学を同窓会を代表して歓迎申し上げます。
我が電気工学科は創立61年の歴史を持っています。既に9000名余りの卒業生がいます。
同窓会は昭和28年(1953年)卒業の第1回の卒業生が初代の会員で既に57年の歴史があり、現在2000名弱の方々が会員登録をして活動しています。
多くの卒業生はここで学んだことや体験したことを彼らのDNAレベルにしっかりと捉え、社会で活躍したり、既に第一線を引退した先輩達は彼らのなしえなかった数々をあなた達が発展してくれることを期待しています。 私も代表的な一人です。
今、皆さんの頭の中は受験勉強に明け暮れした日々がよぎっているかも知れません。
私は幾つかの初歩的な質問を皆さんにしてみたいと思います。
(1)どうして大学に進学したのですか?
(2)どうして中央大学を選んだのですか?
(3)どうして理工学部の電気電子情報通信工学科を選んだのですか?
(4)あなたはこれからの4年間で何をしますか?
「少年老い易く学成り難し一寸の光陰も軽んずべからず」と言う教訓があります。
少なくともこれからの4年間に各位のやりたいことを速やかに決断することを私もお勧めします。大学は学問の研究の場であると私は今でも確信しています。
単なる就職先探しの4年にするのはもったいないと思います。
是非、皆さんは結果として、自分の好きな職業に就けるような学生生活を送って戴きたいと思います。
今日、工業界は革新的な技術によって急激な進歩を進めています。特に電気の業界は激しいです。
マイクロエレクトロニクスを押し上げている応用物理学界の論理展開は電圧/電流論 から電子の挙動の展開し原子核の挙動制御の段階に入り原子核のスピン制御に移っています。我々の常識である「オームの法則」に依存した論理展開は苦しくなってきています。さらに「分子生物学」と「ナノテクノロジー」の融合のように、従来の学問分野の境界は破壊されつつあります。
中大理工学部には、同じ学び舎に物理学科、数学科、化学科、生物学科が在ります。皆さんは電気の学習/研究に留まらず学内外の関連分野の仲間を作り、連携を深めた成果を出して欲しいと思います。
現実の話に戻しましょう。
授業には必須科目と選択科目があります。
≪必須科目≫は卒業するための≪必須≫ではありません。あなたが研究したい≪選択科目≫を滞りなく推進するための≪基本知識≫と≪学力の確保≫です。このように前向きに捉えて勉学に勤しんで欲しいと思います。
発見又は疑問のある既定理論、又は論理の再検証には定量的な計測によって現象を確認することです。我々の研究分野は「新しい計測法の開発」によって成果が評価されることを理解しましょう。
新しい科学と技術の分野で電子と原子の挙動現象を深く学んだ皆さんが社会の中心となって行く事を期待しています。
2010年4月4日 同窓会々長 菱沼 一夫